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居合刀の選び方

居合刀の選び方

●居合刀とは

居合刀と真剣との大きな違いは刀身にあります。武道用に真剣(日本刀)を模したいわゆる「居合刀(模擬刀)」の刀身は合金で作製されております。

合金製の刀身には、日本刀を模しただけの模造刀がございます。 武道の稽古等に耐久出来ない装飾用の物もございますので、購入の際には注意が必要です。

当サイトで取り扱っております商品は居合道等の武道に使用することができる「居合刀(模擬刀)」となっております。

●居合刀の刀身について

砂型鋳造製法による居合刀の刀身は比率的にアルミを多く含んだ材料配分での製造が可能です。 アルミを多く含む分、ダイキャスト製法で製造された刀身と比べて軽量になります。 不必要な圧力を掛けず、重力を利用して時間をかけじっくりと製造されます。 そのため材料の密度が非常に高くなり、強度の高い居合刀の刀身となります。 また、居合刀の刀身内に空気が含まれにくく、居合刀の刀身に対する様々な工作が可能です

砂型鋳造製刀身のメリットは、軽量で強度が高いため、安全性の高い居合刀用の刀身になります。 居合刀の刀身に対する工作が可能なため、刃渡りを磨り上げたり樋を深く彫って重量を調整し、 扱いやすい刀身に仕上げることができます。 デメリットと致しましては、極端な大量生産向きではないために価格が高めになります。 質量が比較的軽量となるため、短めで重い居合刀の製作が難しいです。



居合刀は何を基準に選べばいいか? 選ぶポイントは大きく長さ・重量・価格の.3点です。 居合刀部位

身長に対する刀の長さ

居合刀の長さに付きましては基本的には身長から選ばれる場合が多いです。

ただ、流派や道場により規定の長さや基準となる長さが異なる場合がございますので、居合刀を買われる前に指導者の方に尋ねられることをお薦め致します。

特にない場合は表記の基準通りをお薦め致します。


刀の長さは、切先から峰側の棟区(むねまち)までを直線にした長さとなります。
注)切っ先から鍔までで測ると誤差が生じます。

身長 (cm) 居合刀の長さ
115 ~ 120 1尺8寸 ~ 1尺9寸
120 ~ 125 1尺9寸 ~ 1尺9寸5分
125 ~ 130 1尺9寸5分 ~ 2尺0寸
130 ~ 135 2尺0寸 ~ 2尺0寸5分
135 ~ 140 2尺0寸5分 ~ 2尺1寸
140 ~ 145 2尺1寸 ~ 2尺1寸5分
145 ~ 150 2尺1寸5分 ~ 2尺2寸
150 ~ 155 2尺2寸 ~ 2尺2寸5分
155 ~ 160 2尺2寸5分 ~2尺3寸
160 ~ 165 2尺3寸 ~ 2尺3寸5分
165 ~ 170 2尺3寸5分 ~ 2尺4寸
170 ~ 175 2尺4寸 ~ 2尺4寸5分
175 ~ 180 2尺4寸5分 ~ 2尺5寸
180 ~ 185 2尺5寸 ~ 2尺6寸5分
185 ~ 190 2尺7寸 ~ 2尺8寸
※女性は表より5分短いものが標準です。
規定意外の重量は別途料金加算となります。

鞘を払って振るときの重さの目安

居合刀の重量も流派や道場により規定が異なる場合が多いですが、初心者の方は先ず技の型を覚えられることが先決ですので、特に規定が無い場合はなるべく軽めでバランスの良い居合刀をお薦め致します。また、週何回の稽古が可能かどうかも考慮された方がいいです。初心者の方で無理に重い居合刀を使われると肩や肘を痛める場合があります。

居合刀の場合、バランスがいいとされるのは一般的に鍔元重心を指します。 ただ、好みにより切先重心を好まれる場合もございますので、色々な居合刀を振ってみて自分の好みのバランスを見つけられることをお薦め致します。

店舗や道場の先輩の色々な居合刀を振ってみて自分の体に合った重量、柄の握りを見つけ、それを踏まえて御注文されることをお薦め致します。

東山堂は多様な居合刀を取り扱っております。各仕様ごとに居合刀の刀身の材質・幅・重ねが異なる場合があるため、同じ長さでも重量が異なる場合がございます。
居合刀の長さ 標準刀身 (g) 幅広刀身 (g)
2尺2寸5分 720 ~ 740
2尺3寸 730 ~ 750 840 ~ 860
2尺3寸5分 740 ~ 760 850 ~ 870
2尺4寸 750 ~ 770 860 ~ 890
2尺4寸5分 750 ~ 770 900 ~ 940
2尺5寸 920 ~ 950
2尺5寸5分 960 ~ 990
2尺6寸 970 ~ 1000
2尺6寸5分~ 980 ~ 1010
※上記の重さは鍔等、
部品用品の組み合わせにより異なりますので、
あくまで目安としてご覧ください。

価格

価格に付いては初心者の方でよく買われる居合刀はおおよそ3~5万円くらいのものが多いです。2~3段を目処に5万円以上の居合刀に買い換えられて4~5段で真剣を買われる場合が多いです。

柄に付いて

柄は居合刀の操作を行う重要な部品です。

柄に巻かれている柄糸は材質によって使用感が異なります。弊社の居合刀での取り扱いでは、主に木綿・正絹・牛皮があります。

木綿糸はしっかりしており丈夫で、汗で滑りにくいです。初心者や手汗の多い方にお勧めです。反面ややゴツゴツした感じになります。 正絹の手触りは滑らかです。正絹は絹糸独特のツヤがあり、見た目も美しく、全体的に高級感があり、手触りも良く、使い込むほど味が出ます。

木綿と正絹では耐久性は木綿の方がやや優れています。また、正絹は手触りが滑らかな分、少し滑りやすいです。初心者の方には、より扱いやすい木綿をお勧めします。

牛皮は最も丈夫で高級感がありますが高価になります。牛皮にはツヤのある表皮とスェード調の裏皮があります。 表皮は光沢・ツヤがあり高級感がありますが、滑りやすく、裏皮はグリップが効きますが、慣れないうちは手の皮を傷めやすいです。

柄糸はどれも一長一短があり、好みも分かれます。手になじむ自分にあった物を選ばれることをおすすめします。

居合刀の柄

鞘に付いて

居合刀の鞘塗には大きく分けて呂(ツヤ)鞘と石目鞘があります。石目鞘は汚れや傷が目立ちにくいです。呂(ツヤ)鞘は見た目は良いのですが、汚れや傷が目立ちやすいです。 また、呂(ツヤ)鞘は、特に夏場に手汗も相まって手が滑りやすく使用感が悪くなることもあります。鞘の扱いや手入れに不慣れな初心者の方には石目鞘をお勧めします。 居合刀の鞘塗は色や塗り方により多種多様で好みも分かれます。居合刀の鞘は色や塗りなどの好みや使い勝手の良さで選ばれることをおすすめします。

居合刀の鞘

納期

現状、居合刀は仕様にも拠りますが4~6月の繁忙期を除けば約3~4週間ほどでの完成となりますので、作製の場合は稽古開始時期を踏まえて御注文されることをお薦め致します。

出荷前の検品体制

検品

検品
居合刀は各メーカー・職人より入荷後、東山堂の検品表に従って検品を行います。もちろん製作工場・職人も弊社に出荷前に検品を行っておりますが、東山堂ではより安全でより品質の高い居合刀をお客様にお届けする事を目指して、弊社出荷前にも再度検品を行います。

居合刀についてよくある質問

居合刀(模擬刀)の手入れ方法は?

居合刀(模擬刀)の刀身は合金製ですので、真剣のように錆びません。
居合刀の刀身に施されたメッキは水分を若干嫌いますので、濡れてしまった場合のみ乾いた柔らかい布で拭く程度で日常的なお手入れは問題ありません。

居合道のお稽古等で使用される場合はお稽古後、居合刀の刀身は柔らかい布・綿・紙等に刀油を少し染み込ませ拭って下さい。鍔や縁頭などの金具も同様にわずかに刀油の染みた柔らかい布・綿・紙等で、拭って下さい。過剰のお手入れは逆に刀を痛めます。

鍔や縁頭などの金具を拭いた布で刀身を拭くと錆等の汚れが付く場合がございますので、別々の布を使われることをお薦め致します。

次のようなお手入れは避けて下さい。

居合刀の刀身に打粉を使う…打ち粉は砥ぎ粉の為、居合刀の刀身の傷・メッキ剥がれの原因となります
れるほどの油を居合刀の刀身に塗布して鞘に納める…鯉口の緩みや鞘の内の劣化など、鞘を痛める原因となります

居合刀(模擬刀)の分解は可能?

弊社の居合刀を分解することはお控え下さい。 居合刀は真剣と違い元々分解することを前提に製作されておりません。 目釘を抜いて柄を外したりすると、各部に緩みの発生する原因となります。 また、緩んだままご使用されますと柄が破損したり、目釘折れ等の原因となります。

目釘の打ち込み方について

居合刀の目釘は真剣に対してコストを抑え、作業効率を高めるために柄巻を巻き上げて、柄を組み上げたあと、最後の行程で目釘孔を開け打ち込みます。その際、柄巻の表と裏の交差する柄糸部分の接触・糸切れを避けるため目釘を斜めに打ち込みます。 
垂直に目釘を打ち込む場合は柄糸を巻く前に打ち込む位置を柄糸の幅・目貫の位置等を工程の前に決めてから目釘孔を開けます。
居合等の武道への用途・安全性に関しましては特に差し支えはございません。

居合刀(模擬刀)の持ち運びについて

非鉄金属製の模擬刀・居合刀に真剣の様な登録証は必要ありませんが、携帯については銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)により禁止されています。 
稽古の行き帰りなどには必ず刀袋などに入れた安全な状態で携帯するようにしてください。

入門者・初級者向け居合刀

入門者・初心者向でありながら、拵えや刀身にこだわり、本格的な練習が可能な居合刀。これから居合を始めてみようと思われる方に是非おすすめの居合刀。

標準刀身と幅広刀身を選べる居合刀 Nシリーズ

重厚な造りと確かな風格を備えた幅広刀身と標準刀身が選べる居合刀Nシリーズ。より真剣に近い居合刀のご要望にお応えするため、重厚な造りと確かな風格を備えた幅広刀身と、標準刀身をお選びいただけます。

自分好みのカスタム居合刀

自分にあったオリジナル居合刀。多くのオプションにより、多様なニーズにお応えすることが可能となり、より自分に合わせた居合刀をお選び頂けます。

重量感のある居合刀

より真剣に近い居合刀のご要望にお応えするため、重厚な造りと確かな風格を備えたのがここに紹介する幅広刀身シリーズの居合刀。より真剣に近い居合刀のご要望にお応えするため、重厚な造りと確かな風格を備えた幅広刀身シリーズ。

各種特選居合刀

時代考証を踏まえ熟練した職人達が精魂込めて作り上げる居合刀。真剣のような重厚感と緊張感をご堪能頂けます。

剣道形用居合刀

東山堂オリジナルの剣道形用の居合刀。従来の居合刀と違い樋のない刀身で、刃も薄刃ではなく剣道形の刀身同士を合わせる事を考慮して厚みのある刃となっております。


刀・拵えの各名称

返角(かえりつの)
逆角とも言います。 刀身を鞘から抜く場合、 鞘も同時に前方へ抜け出ないように、帯に引っ掛けて止める目的から、 鞘の中ほどに設けられている突起を差します。角製の物を「返角」、金属製の物を「折金」と言います。頭(かしら)の上方を向いているが、江戸後期に至ると刀を抜く機会が少なくなり、 装飾的意味合いが強くなりました。

縁(ふち)・頭(かしら)
柄の鍔側に付ける金具を「縁」と言い、刀の柄の先の部分。また、その部分を覆う金具を「頭」と言います。両者を合わせて、縁頭(ふちがしら)と呼びます。

鋒(きっさき)
刀身の尖端、横手(筋)から上の部分を言います。

栗形(くりかた)
差表にある下緒を通すための部分です。 その形が「栗」に似ていることから栗形と呼ばれます。

栗形鵐目(くりかたしとどめ)
栗形に付ける鵐目のことです。

笄(こうがい)
鞘の差表にさしておく箸状のもので、髪をなでつけるために使用します。 装飾品として種々の文様が施されています。髪の手入れをする際に用いるもので、先に耳掻きがついており、上代では、髪を結び上げて笄で止めていました。 髪が乱れた際に用いる為、笄を太刀に差していました。
元来「目貫」、「笄」、「小柄(こづか)」の3つが同じ作者で同じ図柄の揃ったものは『三所物』と呼ばれ、 桃山時代に造り出されて依頼、非常に貴重とされています。
頭が痒い時にも使用されていたと言われています。

鯉口(こいくち)
鞘の入り口部分を言います。 断面が鯉の開いた口に似ていることが由来です。

鐺(こじり)
刀剣の鞘(さや)の末端の部分のこと。 または、そこにはめる飾り金物を言います。

鞘(さや)
刀剣類の刀身の部分を納めておく筒のことを言います。 刀室(とうしつ)とも呼ばれます。鞘は上代では佐比(さひ)と呼び、その後太刀を入れる屋(やね)という意味で比を屋に改め「サヤ」と呼ぶようになりました。 鞘に漆を塗り始めたのは何時の頃か詳らかではありませんが、聖武天皇の命で鞘に黒漆を施し、 これに金や銀を用いて蒔絵をした太刀を、次の孝謙天皇が奈良の東大寺に寄進されたものが現存し、同寺に秘蔵されています。

下緒(さげお)
刀を帯びる際に、鞘が飛び出さないように結び付けるための紐です。昔は刀剣を結びつける紐でしたが、後世には一種の装飾品となりました。 下緒は絹糸でよく手編みされ、色合いも好みにより色々あり、また皮製のものもあります。 徳川時代には石取り以上の武士は外出する際に下緒を長く垂らし、足軽などは下緒を刀に巻きつけることが作法とされていました。 また、非常時の際には下緒を襷(たすき)の代用に出来るような長さに工夫されています。

鮫皮(さめかわ)
刀の柄(つか)・鞘(さや)を巻く装飾に用いるほか、靴を作ったり、物を磨くのに用いられています。刀に用いられるサメとは学名を「トリゴン・セフェン」というアカエイの一種です。 通常、柄巻に使われるのは、このトリゴン・セフェン(カイラギザメ)の突起部分です。

鵐目(しとどめ)
金属・革・木などの製品にあけた穴の縁を飾る金具のことです。 形が鵐の目に似ているところからこの名が付いたと言われています。刀の鞘の栗形・和琴・箏、その他の器物のひも通しの穴の縁などに用いられています。

鎬地(しのぎじ)
刀の鎬と峰との間の部分。磨き地とも言います。

切羽(せっぱ)
刀の鍔(つば)の表裏が、それぞれ柄と鞘に接する部分に添える薄い金具のことです。 切羽は鍔の表裏にはめてしっかりと動かないようにする働きがあります。

反り(そり)
刀剣は敵を引くように切る為、反りが存在します。

柄巻(つかまき)
刀剣の柄を組糸や革などで巻くことを言います。 また、それを業とする人を柄巻師と呼びます。

鐔・鍔(つば)
刀身と柄の間に装着されている部分で柄を握る手を防御する役割があります。平安朝の末期頃までは鉄製・銅製でしたが、 平安朝末期頃から吉野朝初期にわたっては、ほとんどが革の鍔鐔となりました。これは獣類の皮を数枚張り合わせ平板のようにしたもので、 鉄や銅製品に比べ弾力性に富み、また体裁もよく、戦にも充分に耐えられたためです。しかし、革鍔は長い間には風化し継ぎ合わせ目が剥がれたり虫喰が生じやすいので、 吉野朝初期頃から戦国末期までの武士用は全部鉄製となっています。

茎(なかご)
刀身の柄に被われる部分。中心とも書く。 柄の中に込めるという意味から命名されたました。

刃(は)
刃(は、やいば)とは、対象を切断ないし切削する機械要素ないし構造のことである。 刀身の棟と反対の部分です。

刃長(はちょう)
切先(鋒)から棟区までを直線で測った長さを言います。

刃区(はまち)
刀の刀身と茎(なかご)との境をなす区(まち)のうち、 刃のほうの部分を言います。

刃紋(はもん)
刃紋は刀工が焼入れをして鋼をいっそう鋭利にした部分を言います。

平地(ひらじ)
切先部分の横手と分かれた部位

身幅(みはば)
刀の幅。ハバキ部分を元幅、切先横手部分を先幅と言います。

棟(むね)
刀の峰。刃の反対部分で、峰とも言います。 棟の形にもいくつか種類があります。「庵棟」が最も一般的な形です。

棟区(むねまち)
刀の棟(むね)と茎(なかご)との境目を言います。

銘(めい)
茎に製作者の氏名、出身地国、居住地、製作年月日を記したものです。一般的に表(太刀や刀を身に付けた際、外側になる面)に刀工名や居住地を切り、 裏に制作年や所持者名などを切ることが多いですが、裏銘や無銘など例外もあります。

目釘(めくぎ)
刀身が柄(つか)から抜けるのを防ぐため、茎(なかご)の穴と柄の表面の穴とにさし通す釘のことです。 竹・銅などを用います。

目釘穴(めくぎあな)
目釘を通す穴を言います。柄に茎を固定する目的で穿たれた目釘穴は、時代の要求による拵形式の変化に伴って開け直されることがあり、 時代の上る刀には複数の穴があるものが多いです。また目釘の脱落を防止する目的で穴を鍵穴形や菊花形に整形したものもみられます。 銘を記した後に穴を開けるか、銘を切る前に開けるかは時代と作者によって異なり、 穴を避けて刻銘した例もあれば、逆に無造作に銘の上に穴が開けられた例もあります。

目貫(めぬき)
当初は目釘のことを指し、のちに柄の外にあらわれた目釘の鋲頭(びょうがしら)と座が装飾化されてその部分をさすようになり、 さらに目釘と分離した飾り金物として柄の目立つ部分にすえられるようになった。目貫の「め」は孔の意味がある。本来は目釘の事であり、目釘の頭部が装飾化され、 後にその目釘と、頭部の飾り金具とが分かれました。目釘として用をなすものを真目貫ともいい、飾り金具である目貫を空目貫とも言います。

鑢目(やすりめ)
柄から刀身を抜けにくくするために施されます。 国、時代、流派により使われる鑢目が違うため、日本刀の鑑定でよく見られる部分です。

日本刀から生まれた主な言葉

【目貫通り】
目貫は刀などの拵えに使用される金具であるが、華やかで目立つ存在であることから、街で一番繁華な通りを目貫通りと言うようになった。

  【折り紙付き】
保証付きの確かなものという意で、保証を本阿弥一家が鑑定した刀の鑑定書をさす。 

  【地金が出る】
刀の砥ぎ減りで地金が現れ、醜いところが出てしまうところからきている。

【鎬を削る】
  
 斬り合う時鎬が互いに強く擦れて削り落ちるように感ずることからきている。
 
【切羽詰まる】
 切羽は鍔の表裏にはめてしっかりと動かないようにするところから、身動きができない。 物事が差し迫るという意につかわれている。
 
【反りが合わない】
 刀は一本一本反りが違い、違う刀の鞘に入れると反りが違うから入らないところからきており、気心が合わないと意
 
【鍔迫り合い】
 互いに打ち込んだ刀を鍔で受け止めたまま押し合っているところから、互いに激しく競り合う意
 
【なまくら】
 刀の焼きが半焼けの鈍刀から、鈍くら、鈍なこと。

居合刀の選び方|居合刀の専門店「京都・東山堂」

居合刀の選び方

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居合刀別誂

居合刀初心者用「登竜門」

上撰居合刀「西陣」
居合刀別誂 居合刀初心者用「登竜門」 上撰居合刀「西陣」

●居合刀とは

居合刀と真剣との大きな違いは刀身にあります。武道用に真剣(日本刀)を模したいわゆる「居合刀(模擬刀)」の刀身は合金で作製されております。

合金製の刀身には、日本刀を模しただけの模造刀がございます。 武道の稽古等に耐久出来ない装飾用の物もございますので、購入の際には注意が必要です。

当サイトで取り扱っております商品は居合道等の武道に使用することができる「居合刀(模擬刀)」となっております。

●居合刀の刀身について

砂型鋳造製法による居合刀の刀身は比率的にアルミを多く含んだ材料配分での製造が可能です。 アルミを多く含む分、ダイキャスト製法で製造された刀身と比べて軽量になります。 不必要な圧力を掛けず、重力を利用して時間をかけじっくりと製造されます。 そのため材料の密度が非常に高くなり、強度の高い刀身となります。 また、居合刀の刀身内に空気が含まれにくく、居合刀の刀身に対する様々な工作が可能です。

砂型鋳造製刀身のメリットは、軽量で強度が高いため、安全性の高い居合用刀身になります。 居合刀の刀身に対する工作が可能なため、刃渡りを磨り上げたり樋を深く彫って重量を調整し、 扱いやすい居合刀の刀身に仕上げることができます。 デメリットと致しましては、極端な大量生産向きではないために価格が高めになります。 質量が比較的軽量となるため、短めで重い居合刀の製作が難しいです。


居合刀は何を基準に選べばいいか? 選ぶポイントは大きく長さ・重量・価格の.3点です。 居合刀部位

身長に対する刀の長さ

居合刀の長さに付きましては基本的には身長から選ばれる場合が多いです。

ただ、流派や道場により規定の長さや基準となる長さが異なる場合がございますので、買われる前に指導者の方に尋ねられることをお薦め致します。

特にない場合は表記の基準通りをお薦め致します。

刀の長さは、切先から峰側の棟区(むねまち)までを直線にした長さとなります。
注)切っ先から鍔までで測ると誤差が生じます。

身長 (cm) 居合刀の長さ
115 ~ 120 1尺8寸 ~ 1尺9寸
120 ~ 125 1尺9寸 ~ 1尺9寸5分
125 ~ 130 1尺9寸5分 ~ 2尺0寸
130 ~ 135 2尺0寸 ~ 2尺0寸5分
135 ~ 140 2尺0寸5分 ~ 2尺1寸
140 ~ 145 2尺1寸 ~ 2尺1寸5分
145 ~ 150 2尺1寸5分 ~ 2尺2寸
150 ~ 155 2尺2寸 ~ 2尺2寸5分
155 ~ 160 2尺2寸5分 ~2尺3寸
160 ~ 165 2尺3寸 ~ 2尺3寸5分
165 ~ 170 2尺3寸5分 ~ 2尺4寸
170 ~ 175 2尺4寸 ~ 2尺4寸5分
175 ~ 180 2尺4寸5分 ~ 2尺5寸
180 ~ 185 2尺5寸 ~ 2尺6寸5分
185 ~ 190 2尺7寸 ~ 2尺8寸
※女性は表より5分短いものが標準です。
規定意外の重量は別途料金加算となります。

鞘を払って振るときの重さの目安

居合刀の重量も流派や道場により規定が異なる場合が多いですが、初心者の方は先ず技の型を覚えられることが先決ですので、特に規定が無い場合はなるべく軽めでバランスの良い刀をお薦め致します。
また、週何回の稽古が可能かどうかも考慮された方がいいです。初心者の方で無理に重い居合刀を使われると肩や肘を痛める場合があります。

居合刀の場合、バランスがいいとされるのは一般的に鍔元重心を指します。
ただ、好みにより切先重心を好まれる場合もございますので、色々な居合刀を振ってみて自分の好みのバランスを見つけられることをお薦め致します。

店舗や道場の先輩の色々な居合刀を振ってみて自分の体に合った重量、柄の握りを見つけ、それを踏まえて御注文されることをお薦め致します。

東山堂は多様な居合刀を取り扱っております。各仕様ごとに居合刀の刀身の材質・幅・重ねが異なる場合があるため、同じ長さでも重量が異なる場合がございます。


居合刀の長さ 標準刀身 (g) 幅広刀身 (g)
2尺2寸5分 720 ~ 740
2尺3寸 730 ~ 750 840 ~ 860
2尺3寸5分 740 ~ 760 850 ~ 870
2尺4寸 750 ~ 770 860 ~ 890
2尺4寸5分 750 ~ 770 900 ~ 940
2尺5寸 920 ~ 950
2尺5寸5分 960 ~ 990
2尺6寸 970 ~ 1000
2尺6寸5分~ 980 ~ 1010
※上記の重さは鍔等、
部品用品の組み合わせにより異なりますので、
あくまで目安としてご覧ください。

価格

価格に付いては初心者の方でよく買われる居合刀はおおよそ3~5万円くらいのものが多いです。2~3段を目処に5万円以上の居合刀に買い換えられて4~5段で真剣を買われる場合が多いです。価格は柄糸や鞘塗等の拵えの仕様によっても変わって参ります。

柄に付いて

柄は居合刀の操作を行う重要な部品です。

柄に巻かれている柄糸は材質によって使用感が異なります。弊社の居合刀での取り扱いでは、主に木綿・正絹・牛皮があります。

木綿糸はしっかりしており丈夫で、汗で滑りにくいです。初心者や手汗の多い方にお勧めです。反面ややゴツゴツした感じになります。 正絹の手触りは滑らかです。正絹は絹糸独特のツヤがあり、見た目も美しく、全体的に高級感があり、手触りも良く、使い込むほど味が出ます。

木綿と正絹では耐久性は木綿の方がやや優れています。また、正絹は手触りが滑らかな分、少し滑りやすいです。初心者の方には、より扱いやすい木綿をお勧めします。

牛皮は最も丈夫で高級感がありますが高価になります。牛皮にはツヤのある表皮とスェード調の裏皮があります。 表皮は光沢・ツヤがあり高級感がありますが、滑りやすく、裏皮はグリップが効きますが、慣れないうちは手の皮を傷めやすいです。

柄糸はどれも一長一短があり、好みも分かれます。手になじむ自分にあった物を選ばれることをおすすめします。

居合刀の柄

鞘に付いて

居合刀の鞘塗には大きく分けて呂(ツヤ)鞘と石目鞘があります。石目鞘は汚れや傷が目立ちにくいです。呂(ツヤ)鞘は見た目は良いのですが、汚れや傷が目立ちやすいです。 また、呂(ツヤ)鞘は、特に夏場に手汗も相まって手が滑りやすく使用感が悪くなることもあります。居合刀の鞘の扱いや手入れに不慣れな初心者の方には石目鞘をお勧めします。 居合刀の鞘塗は色や塗り方により多種多様で好みも分かれます。居合刀の鞘は色や塗りなどの好みや使い勝手の良さで選ばれることをおすすめします。

居合刀の鞘

納期

現状、居合刀は仕様にも拠りますが4~6月の繁忙期を除けば約3~4週間ほどでの完成となりますので、作製の場合は稽古開始時期を踏まえて御注文されることをお薦め致します。

出荷前の検品体制

検品

検品
居合刀は各メーカー・職人より入荷後、東山堂の検品表に従って検品を行います。もちろん製作工場・職人も弊社に出荷前に検品を行っておりますが、東山堂ではより安全でより品質の高い居合刀をお客様にお届けする事を目指して、弊社出荷前にも再度検品を行います。

居合刀についてよくある質問

居合刀(模擬刀)の手入れ方法は?

居合刀(模擬刀)の刀身は合金製ですので、真剣のように錆びません。
刀身に施されたメッキは水分を若干嫌いますので、濡れてしまった場合のみ乾いた柔らかい布で拭く程度で日常的なお手入れは問題ありません。

居合道のお稽古等で使用される場合はお稽古後、居合刀の刀身は柔らかい布・綿・紙等に刀油を少し染み込ませ拭って下さい。鍔や縁頭などの金具も同様にわずかに刀油の染みた柔らかい布・綿・紙等で、拭って下さい。過剰のお手入れは逆に刀を痛めます。

鍔や縁頭などの金具を拭いた布で刀身を拭くと錆等の汚れが付く場合がございますので、別々の布を使われることをお薦め致します。

次のようなお手入れは避けて下さい。

居合刀の刀身に打粉を使う…打ち粉は砥ぎ粉の為、居合刀の刀身の傷・メッキ剥がれの原因となります

れるほどの油を居合刀の刀身に塗布して鞘に納める…鯉口の緩みや鞘の内の劣化など、鞘を痛める原因となります

居合刀(模擬刀)の分解は可能?

弊社の居合刀を分解することはお控え下さい。 居合刀は真剣と違い元々分解することを前提に製作されておりません。 目釘を抜いて柄を外したりすると、各部に緩みの発生する原因となります。 また、緩んだままご使用されますと柄が破損したり、目釘折れ等の原因となります。

目釘の打ち込み方について

居合刀の目釘は真剣に対してコストを抑え、作業効率を高めるために柄巻を巻き上げて、柄を組み上げたあと、最後の行程で目釘孔を開け打ち込みます。その際、柄巻の表と裏の交差する柄糸部分の接触・糸切れを避けるため目釘を斜めに打ち込みます。 
垂直に目釘を打ち込む場合は柄糸を巻く前に打ち込む位置を柄糸の幅・目貫の位置等を工程の前に決めてから目釘孔を開けます。
居合等の武道への用途・安全性に関しましては特に差し支えはございません。


居合刀(模擬刀)の持ち運びについて

非鉄金属製の模擬刀・居合刀に真剣の様な登録証は必要ありませんが、携帯については銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)により禁止されています。  
稽古の行き帰りなどには必ず刀袋などに入れ、すぐに鞘から抜くことが出来ない状態で携帯するようにしてください。

入門者・初級者向け居合刀

入門者・初心者向でありながら、拵えや刀身にこだわり、本格的な練習が可能な居合刀。これから居合を始めてみようと思われる方に是非おすすめの居合刀。

標準刀身と幅広刀身を選べる居合刀 Nシリーズ

重厚な造りと確かな風格を備えた幅広刀身と標準刀身が選べる居合刀Nシリーズ。より真剣に近い居合刀のご要望にお応えするため、重厚な造りと確かな風格を備えた幅広刀身と、標準刀身をお選びいただけます。

自分好みのカスタム居合刀

自分にあったオリジナル居合刀。多くのオプションにより、多様なニーズにお応えすることが可能となり、より自分に合わせた居合刀をお選び頂けます。

重量感のある居合刀

より真剣に近い居合刀のご要望にお応えするため、重厚な造りと確かな風格を備えたのがここに紹介する幅広刀身シリーズの居合刀。より真剣に近い居合刀のご要望にお応えするため、重厚な造りと確かな風格を備えた幅広刀身シリーズ。

各種特選居合刀

時代考証を踏まえ熟練した職人達が精魂込めて作り上げる居合刀。真剣のような重厚感と緊張感をご堪能頂けます。

剣道形用居合刀

東山堂オリジナルの剣道形用の居合刀。従来の居合刀と違い樋のない刀身で、刃も薄刃ではなく剣道形の刀身同士を合わせる事を考慮して厚みのある刃となっております。

刀・拵えの各名称

返角(かえりつの)
逆角とも言います。 刀身を鞘から抜く場合、 鞘も同時に前方へ抜け出ないように、帯に引っ掛けて止める目的から、 鞘の中ほどに設けられている突起を差します。角製の物を「返角」、金属製の物を「折金」と言います。頭(かしら)の上方を向いているが、江戸後期に至ると刀を抜く機会が少なくなり、 装飾的意味合いが強くなりました。

縁(ふち)・頭(かしら)
柄の鍔側に付ける金具を「縁」と言い、刀の柄の先の部分。また、その部分を覆う金具を「頭」と言います。両者を合わせて、縁頭(ふちがしら)と呼びます。

鋒(きっさき)
刀身の尖端、横手(筋)から上の部分を言います。

栗形(くりかた)
差表にある下緒を通すための部分です。 その形が「栗」に似ていることから栗形と呼ばれます。

栗形鵐目(くりかたしとどめ)
栗形に付ける鵐目のことです。

笄(こうがい)
鞘の差表にさしておく箸状のもので、髪をなでつけるために使用します。 装飾品として種々の文様が施されています。髪の手入れをする際に用いるもので、先に耳掻きがついており、上代では、髪を結び上げて笄で止めていました。 髪が乱れた際に用いる為、笄を太刀に差していました。
元来「目貫」、「笄」、「小柄(こづか)」の3つが同じ作者で同じ図柄の揃ったものは『三所物』と呼ばれ、 桃山時代に造り出されて依頼、非常に貴重とされています。
頭が痒い時にも使用されていたと言われています。

鯉口(こいくち)
鞘の入り口部分を言います。 断面が鯉の開いた口に似ていることが由来です。

鐺(こじり)
刀剣の鞘(さや)の末端の部分のこと。 または、そこにはめる飾り金物を言います。

鞘(さや)
刀剣類の刀身の部分を納めておく筒のことを言います。 刀室(とうしつ)とも呼ばれます。鞘は上代では佐比(さひ)と呼び、その後太刀を入れる屋(やね)という意味で比を屋に改め「サヤ」と呼ぶようになりました。 鞘に漆を塗り始めたのは何時の頃か詳らかではありませんが、聖武天皇の命で鞘に黒漆を施し、 これに金や銀を用いて蒔絵をした太刀を、次の孝謙天皇が奈良の東大寺に寄進されたものが現存し、同寺に秘蔵されています。

下緒(さげお)
刀を帯びる際に、鞘が飛び出さないように結び付けるための紐です。昔は刀剣を結びつける紐でしたが、後世には一種の装飾品となりました。 下緒は絹糸でよく手編みされ、色合いも好みにより色々あり、また皮製のものもあります。 徳川時代には石取り以上の武士は外出する際に下緒を長く垂らし、足軽などは下緒を刀に巻きつけることが作法とされていました。 また、非常時の際には下緒を襷(たすき)の代用に出来るような長さに工夫されています。

鮫皮(さめかわ)
刀の柄(つか)・鞘(さや)を巻く装飾に用いるほか、靴を作ったり、物を磨くのに用いられています。刀に用いられるサメとは学名を「トリゴン・セフェン」というアカエイの一種です。 通常、柄巻に使われるのは、このトリゴン・セフェン(カイラギザメ)の突起部分です。

鵐目(しとどめ)
金属・革・木などの製品にあけた穴の縁を飾る金具のことです。 形が鵐の目に似ているところからこの名が付いたと言われています。刀の鞘の栗形・和琴・箏、その他の器物のひも通しの穴の縁などに用いられています。

鎬地(しのぎじ)
刀の鎬と峰との間の部分。磨き地とも言います。

切羽(せっぱ)
刀の鍔(つば)の表裏が、それぞれ柄と鞘に接する部分に添える薄い金具のことです。 切羽は鍔の表裏にはめてしっかりと動かないようにする働きがあります。

反り(そり)
刀剣は敵を引くように切る為、反りが存在します。

柄巻(つかまき)
刀剣の柄を組糸や革などで巻くことを言います。 また、それを業とする人を柄巻師と呼びます。

鐔・鍔(つば)
刀身と柄の間に装着されている部分で柄を握る手を防御する役割があります。平安朝の末期頃までは鉄製・銅製でしたが、 平安朝末期頃から吉野朝初期にわたっては、ほとんどが革の鍔鐔となりました。これは獣類の皮を数枚張り合わせ平板のようにしたもので、 鉄や銅製品に比べ弾力性に富み、また体裁もよく、戦にも充分に耐えられたためです。しかし、革鍔は長い間には風化し継ぎ合わせ目が剥がれたり虫喰が生じやすいので、 吉野朝初期頃から戦国末期までの武士用は全部鉄製となっています。

茎(なかご)
刀身の柄に被われる部分。中心とも書く。 柄の中に込めるという意味から命名されたました。

刃(は)
刃(は、やいば)とは、対象を切断ないし切削する機械要素ないし構造のことである。 刀身の棟と反対の部分です。

刃長(はちょう)
切先(鋒)から棟区までを直線で測った長さを言います。

刃区(はまち)
刀の刀身と茎(なかご)との境をなす区(まち)のうち、 刃のほうの部分を言います。

刃紋(はもん)
刃紋は刀工が焼入れをして鋼をいっそう鋭利にした部分を言います。

平地(ひらじ)
切先部分の横手と分かれた部位

身幅(みはば)
刀の幅。ハバキ部分を元幅、切先横手部分を先幅と言います。

棟(むね)
刀の峰。刃の反対部分で、峰とも言います。 棟の形にもいくつか種類があります。「庵棟」が最も一般的な形です。

棟区(むねまち)
刀の棟(むね)と茎(なかご)との境目を言います。

銘(めい)
茎に製作者の氏名、出身地国、居住地、製作年月日を記したものです。一般的に表(太刀や刀を身に付けた際、外側になる面)に刀工名や居住地を切り、 裏に制作年や所持者名などを切ることが多いですが、裏銘や無銘など例外もあります。

目釘(めくぎ)
刀身が柄(つか)から抜けるのを防ぐため、茎(なかご)の穴と柄の表面の穴とにさし通す釘のことです。 竹・銅などを用います。

目釘穴(めくぎあな)
目釘を通す穴を言います。柄に茎を固定する目的で穿たれた目釘穴は、時代の要求による拵形式の変化に伴って開け直されることがあり、 時代の上る刀には複数の穴があるものが多いです。また目釘の脱落を防止する目的で穴を鍵穴形や菊花形に整形したものもみられます。 銘を記した後に穴を開けるか、銘を切る前に開けるかは時代と作者によって異なり、 穴を避けて刻銘した例もあれば、逆に無造作に銘の上に穴が開けられた例もあります。

目貫(めぬき)
当初は目釘のことを指し、のちに柄の外にあらわれた目釘の鋲頭(びょうがしら)と座が装飾化されてその部分をさすようになり、 さらに目釘と分離した飾り金物として柄の目立つ部分にすえられるようになった。目貫の「め」は孔の意味がある。本来は目釘の事であり、目釘の頭部が装飾化され、 後にその目釘と、頭部の飾り金具とが分かれました。目釘として用をなすものを真目貫ともいい、飾り金具である目貫を空目貫とも言います。

鑢目(やすりめ)
柄から刀身を抜けにくくするために施されます。 国、時代、流派により使われる鑢目が違うため、日本刀の鑑定でよく見られる部分です。

日本刀から生まれた主な言葉

【目貫通り】
目貫は刀などの拵えに使用される金具であるが、華やかで目立つ存在であることから、街で一番繁華な通りを目貫通りと言うようになった。

  【折り紙付き】
保証付きの確かなものという意で、保証を本阿弥一家が鑑定した刀の鑑定書をさす。 

  【地金が出る】
刀の砥ぎ減りで地金が現れ、醜いところが出てしまうところからきている。

【鎬を削る】
  
 斬り合う時鎬が互いに強く擦れて削り落ちるように感ずることからきている。
 
【切羽詰まる】
 切羽は鍔の表裏にはめてしっかりと動かないようにするところから、身動きができない。 物事が差し迫るという意につかわれている。
 
【反りが合わない】
 刀は一本一本反りが違い、違う刀の鞘に入れると反りが違うから入らないところからきており、気心が合わないと意
 
【鍔迫り合い】
 互いに打ち込んだ刀を鍔で受け止めたまま押し合っているところから、互いに激しく競り合う意
 
【なまくら】
 刀の焼きが半焼けの鈍刀から、鈍くら、鈍なこと。